Q&A
事前処理について、施工の障害になるものを除去する方法は、どのような方法がありますか。
事前処理としては、管内モルタルの除去、取付管突出し除去、木の根除去などがあります。審査証明報告書のP-60に詳細を記載しております。また、積算方法は、積算基準P-27に記載しております。
硬化に使用した温水の処理方法はどのようにしますか。
硬化終了後、ポンプにて循環運転をおこない水槽戻り水温が排水条件にあう温度以下になりましたら排水します。下水道の場合、審査証明報告書のP-70に詳細を記載しております。排水基準については、各自治体や元請会社に確認が必要です。
本管側より取付管の削孔を行う場合の位置確認方法を教えてください。
TVカメラ調査により取付管の位置を事前確認しておき、本管更生後に更生管の色が周辺と異なる(取付管位置)箇所があるので、削孔を行います。
外観検査にて不具合が発見された場合の対処方法を教えてください。
審査証明報告書に添付しております標準施工・品質マニュアル(P-51~)に沿って施工していただくと、規定値になることを確認しております。また、材料出荷(工場出荷)時に品質確認を行っておりますので不具合については細心の注意を払っておりますが、もし、施工終了時に不具合が確認された場合は、剥ぎ取り後再施工となります。
取り付け管施工法を具体的に教えてください。
審査証明報告書に添付しております標準施工・品質マニュアル(P-61~)に詳細な施工方法を記載しております。
小口径管の人孔内では、45°や90°の曲がりがある箇所がありますが、どのように施工しますか。
人孔部で曲がる箇所については、連続施工は行いません。曲がり箇所にて、発進箇所にするか、到達箇所にするかのいずれかになります。また、管口については、インバート部に擦り付けるように仕上げを行います。審査証明報告書のP-73をご確認ください。
水中施工は可能ですか。
完全な水中施工は不可能です。ただし、水圧0.3Mpa、0.5㍑/minの浸入水、70㎜の滞水であれば、施工可能です。
地熱などの特殊条件下での施工について教えてください。
寒冷地やその他の条件においては、事前に工場での実験を行ってから出荷いたします。施工可能か不可能かを確認する必要がありますので、事前にお問い合わせください。
大口径管を施工する場合の硬化水手配方法について、過去の例を教えてください。
過去の事例としては、大型給水車による運搬後、大型水槽貯留(30m3×10基)を行いました。
他工法との経済比較を教えてください。
他工法の材料費等がわからないため、比較については参考程度のものとなります。協会にお問い合わせください。
取付管の更生を行う場合、公共桝の最小寸法はどのくらい必要ですか。
施工後に切断機(サンダー)で更生材を切断するので、手がとどく(or桝が大きい場合は身体がとどく)範囲で施工可能です。
既設人孔が深く、中間スラブ等が数か所設置されている箇所において、施工可能でしょうか。また、内副管等がある場合は、施工可能でしょうか。
中間スラブの開口部が管径と同じかそれ以上であれば、施工可能です。内副管が設置されている場合、施工可能ではありますが、反対方向の人孔から発進することをお勧めいたします。
既設管コンクリート部は、圧密された土と考えています(置き換わる)が、空洞と考えるような質問は過去にありましたか。
自立管の考え方においては、土として考えることが妥当と考えます。
加温時の温度センサーは撤去しないのですか。
施工後、残置します。
審査証明P77の厚み(出来形管理)の説明で、「6か所の平均が呼び厚さ以上で・・・」とありましたが、呼び厚さを詳しく説明してください。
呼び厚さ=製品厚さです。また、最小厚=計算厚、最大厚=製品厚×1.2となります。(ガイドラインP110に掲載)
レーザープロファイラーによる厚み出来型管理などは、積算基準の中に見当たらないが、下水道工事では諸経費に含まれていますか。
含まれておりません。レーザープロファイラーは、内部の詳細状況把握に使用するものであるため、通常の諸経費などには含まれず、別途計上になります。
圧力管の場合、分岐管の処理、管端部処理箇所は、どの程度の圧力まで対応可能ですか。
1.5MPaまで可能です。
施工後に試験片を切り取って、曲げ強度の試験を行う説明がされたと思うが、事後試験で万が一強度が基準に満たなかった場合はどのような対応になりまずか。
過去の強度試験における試験結果を統計処理し、下回らない値を物性値(設計強度)として定めておりますので、設計強度を下回ることは考えにくいのですが、仮に強度が下回った場合の対策を下記に示します。
①平均値は設計強度を上回っているが最小値が設計強度を下回っている場合試験結果最小値が設計基準強度の85%以上であることを確認します。
②平均値が設計強度を下回っている場合対策試験結果に基づき強度計算を行ったうえで、仕上り板厚≧再計算板厚となることを確認致します。
③仕上り板厚≦再計算板厚の場合更生管を剥ぎ取り、再度ライニングを行います。
更生後の耐用年数はどのくらいですか。
50年です。
土被り2.0mが1番材料が厚くなるということでした、1番危険側だということでしょうか。
下水道管路の場合には、土被り2.0mが最も外力が大きく作用するため、外力の大きさに比例して板厚が最も厚くなります(安全側、危険側という概念はありません)。内圧が作用する圧力パイプラインの場合はこの限りではありません。
品質管理を行う公的機関はありますか?
品質管理項目のうち、物理試験・強度試験を行う公的機関があります。
施工において硬化に温水を使用するとのことですが、管内を満水させて硬化するのでしょうか?蒸気ですか?
満水又は温水噴射により硬化させます。
硬化温度・時間を適切に管理しても、シワ等が発生する場合は反転時の施工に不良があったということでしょうか。
いいえ。下水道管路等の直線管路はシワの規定が管径の2%または6㎜の小さい方と定められておりおます。これは適切な施工管理を行ったとしても段差・不陸等により更生管にシワが発生することが避けられないことによるものです。
硬化の確認を現場で確認しようとした場合、温度確認・管理以外で確認できる方法はあるでしょうか?(硬化時において)
硬化作業中の樹脂硬化判断基準は温度と時間及び更生余長部の打音検査です。
他の協会の工法とTwo-Wayライニング工法との大きな違いは何でしょうか?
反転方法に空気・水・併用の3通りがあること(施工性の向上)。サイクルホース・スイベルジョイントにより硬化養生中の温水循環効率が良いこと(品質の向上)です。
挿入・反転に使用する水は上水でしょうか。農業用水・河川水でも可能でしょうか。
反転挿入~硬化養生に使用する水は、砂・浮遊物・有機物等が含まれているとボイラー・ポンプ等に悪影響を及ぼしますので、清水を基本とします。濁水処理をしたものであれば農業用水・河川水でも使用可能です。
更生工法を施工した箇所が災害等により漏水・ひび割れ等が発生した場合、補修等の対応は可能でしょうか。更生工法の中に更生工法を行うことは可能でしょうか。
災害等による更生管の破損等の補修可否は現場条件によります。破損部をドライにすることが可能な場合は他工法により補修可能です。また、著しいひずみを伴った(著しく断面形状を損った)破損でなければ更生管内に再更生することは可能です。
橋梁添架管の自立管管厚設計について、土圧がかからないものを自立管でどのように設計しますか。また、上水道については、内外圧ともにASTM式で計算するものとしている記述がありましたが、外圧をチモシェンコ式で計算するのは間違いですか。
土圧がかからない場合は内圧から決定されます。そのときの設計板厚は自立管も二層構造管も同様になります。水道の管厚計算については、各工法協会にて考え方がちがいますので、別途条件等を自治体に確認する必要があります。
発進・到達立坑について、ダクタイル管路の場合の立ち上がり管は、どのように設置しますか。
材料が入る大きさであれば、空気弁等を利用して行います。適当な施設がない場合は、既設管路を切断して反転します。
上水道の場合の作業スペースについてですが、作業ヤードの必要面積と反転足場の平面寸法があったら提供してください。
上水道については、材料延長が長くなる傾向にありますので、資材搬入車の大きさによって施工ヤードが異なります。標準的なものはありませんので、サイズについては現場条件毎に当協会に確認をお願いします。
管更生について、断面が小さくなるのに対して、流下能力の照査はどのようになっていますか。硬質塩化ビニル管粗度係数で0.01を更生後、0.01以下となりますか。
更生後の粗度係数は、設計数値として0.01としております。よって、塩ビ管等の粗度係数0.01の材料に対しては、流量が上がることはございませんので、下水道やその他の計画流量が流下できればよいという自治体の回答のもと、更生を行っております。
φ100㎜管に使用できる開発はしていますか。
φ100㎜管更生は、下水道審査証明において現在適用範囲外でありますが、2mm程度の厚さであれば、作成可能です。